雑記/複数の言語で歌われる国歌 のバックアップ(No.5)


一国一言語とは限らない

 

日本の国歌は日本語。モンゴルの国歌はモンゴル語。

タイの国歌はタイ語。シンプルでいいですね。

しかし大抵の場合、そう簡単にはいきません(これらの例も出すのにちょっと考え込んだ)。

 

ドイツ語で国歌を歌う国は5つありますし、英語やフランス語、アラビア語の国はもっと多い。

逆に、一つの国歌でも複数の言語版があることもあります。

それら複数の言語版が政府の公認で、かならず複数の言語で歌うことになっている国もあれば、

公認はしているけれど滅多に他言語版が歌われない国、

複数の言語を混ぜて歌うのが常の国、

非公認だけど国民に他言語版のほうがむしろ愛されている国…。

複数言語の度合いも様々です。

 

当Wikiでは、実態を踏まえて以下に挙げる9つの国歌を「複数言語で歌うもの」とします。

 
a)通例、複数言語を
混ぜて歌うもの
ジンバブエ、スリナム、
ニュージーランド、南アフリカ
b)複数言語版が
独立してあるもの
カナダ、カメルーン、スイス、
スリランカ、フィンランド、ベルギー

a) 通例、複数言語を混ぜて歌うもの

 

ジンバブエ国歌「ジンバブエの旗を高く掲げよ」

 

多民族国家のジンバブエには16の公用語があり、最大多数のショナ語とそれに次ぐ北ンデベレ語*1、加えて英語の3言語でそれぞれ1-3番が歌われることが多い。

 

厳格な決まりはなく、ショナ語話者の多い地域ではすべてショナ語であったり、逆に全編北ンデベレ語というケースも少ないがみられる。ンデベレ語で1番を歌うとクリック音が必須。

 

なお憲法には16言語すべての訳詞が掲載されているが、上記3言語以外のものはほぼ歌われないらしくネット上に演奏動画は見つからない。

 

スリナム国歌「神よ我らのスリナムと共に在れ」

 

南アフリカ大陸で唯一のオランダ語圏、スリナム。

この国の国歌は1番にあたる前半部分はオランダ語だが、残りは現地のクレオール語「スラナン語」。

 
 

ニュージーランド国歌「神よニュージーランドを守り給え / アオテアロア」

南アフリカ国歌「神よアフリカを祝福せよ / 南アフリカの呼び声」

 

b) 複数言語版が独立してあるもの

カナダ国歌「オー・カナダ」

カメルーン国歌「カメルーン、我らの父祖の揺り籠よ」

スイス国歌「スイスの賛歌」

フィンランド国歌「我らの地」

ベルギー国歌「ブラバンソンヌ」

 
 
 
 
 
 




*1 南ンデベレ語は南アフリカに分布