CENTER:&size(24){Inno di Mameli};&br;&br;
CENTER:&size(20){マメーリの賛歌};&br;&br;
CENTER:別名：Fratelli d'Italia 「イタリアの兄弟よ」、Il Canto degli Italiani「イタリア人の歌」}
#netvideos("AcI2IdHhEHE",,,center)
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#br
#br
#br
|1.&br;Fratelli d'Italia,&br;l'Italia s'è desta,&br;dell'elmo di Scipio&br;s'è cinta la testa.&br;Dov'è la Vittoria?&br;Le porga la chioma,&br;ché schiava di Roma&br;Iddio la creò.|1.&br;イタリアの兄弟たちよ&br;イタリアは目覚めた&br;スキピオの兜を&br;その頭に戴いて&br;勝利の女神はいずこにや&br;その髪をイタリアに捧げよ&br;ローマの僕として&br;神が作りたもうたのだから|
|(Coro)&br;Stringiamci a coorte,&br;siam pronti alla morte.&br;Siam pronti alla morte,&br;l'Italia chiamò.&br;Stringiamci a coorte,&br;siam pronti alla morte.&br;Siam pronti alla morte,&br;l'Italia chiamò! Si!|(コーラス)&br;歩兵隊を組もう&br;我らに死の覚悟あり&br;我らに死の覚悟あり&br;イタリアが呼んだのだ&br;歩兵隊を組もう&br;我らに死の覚悟あり&br;我らに死の覚悟あり&br;イタリアが呼んだのだ！そう！|
#region(2～5番)
|2.&br;Noi fummo da secoli&br;calpesti, derisi,&br;perché non siam popolo,&br;perché siam divisi.&br;Raccolgaci un'unica&br;bandiera, una speme:&br;di fonderci insieme&br;già l'ora suonò.|2.&br;我ら長きにわたり&br;虐げられ、嘲笑われり&br;我らが一つの民族ならざりし故&br;我らが分かたれたるが故&br;我らを束ねよ一つの旗よ&br;そして一つの希望よ&br;我ら共に団結する&br;その時は告げられた|
|3.&br;Uniamoci, amiamoci,&br;l'unione e l'amore&br;rivelano ai popoli&br;le vie del Signore.&br;Giuriamo far libero&br;il suolo natio:&br;uniti, per Dio,&br;chi vincer ci può?|3.&br;連帯せん、愛し合わん&br;連帯と愛が&br;民へと示すは&br;主の道&br;我ら自由をもたらすと誓おう&br;我らの生まれし地に&br;神がため連帯せる我らを&br;誰が屈服させ得ようか？|
|4.&br;Dall'Alpi a Sicilia&br;dovunque è Legnano,&br;ogn'uom di Ferruccio&br;ha il core, ha la mano,&br;i bimbi d'Italia&br;si chiaman Balilla,&br;il suon d'ogni squilla&br;i Vespri suonò.|4.&br;アルプス山脈からシチリア島まで&br;あらゆる地にレニャーノはあり&br;誰もがフェルッチョの&br;心と手を携えている&br;イタリアの少年たちは&br;バリッラの名を取る&br;全てのラッパの音が&br;シチリアの晩祷を響かせた|
|5.&br;Son giunchi che piegano&br;le spade vendute:&br;già l'Aquila d'Austria&br;le penne ha perdute.&br;Il sangue d'Italia,&br;il sangue Polacco,&br;bevé, col cosacco,&br;ma il cor le bruciò.|5.&br;傭兵の剣など&br;折れ曲がる葦に過ぎない&br;オーストリアの鷲は既に&br;その羽を失った&br;かの鷲はイタリアの血を&br;ポーランドの血を&br;コサックと共に飲み干したが&br;心臓がその羽を焼き尽くした|
#endregion
*歌詞逐語訳 [#k4a75b32]
LEFT:1.
|Fratelli|d'|Italia,|
|フラテッリ|>|ディタリア|
|兄弟たち|～の|イタリア|
|>|>|イタリアの兄弟よ|
#br
|l'|Italia|s'è desta,|
|>|リタリア|セ・デスタ|
|定冠詞|イタリアは|目覚めた|
|>|>|イタリアは目覚めた|
#br
|dell'|elmo|di|Scipio|
|>|デッレルモ|ディ|シピオ|
|～の+定冠詞|兜|～の|スキピオ|
|>|>|>|スキピオの兜を|
#br
|s'|è|cinta|la|testa.|
|>|セ|チンタ|ラ|テスタ|
|>|>|身につけて|定冠詞|頭|
|>|>|>|>|その頭に戴いて|
#br
|Dov'|è|la|Vittoria?|
|>|ドヴェ|ラ|ヴィットーリア|
|どこに|いる|定冠詞|勝利(の女神)|
|>|>|>|勝利の女神(ヴィクトーリア)((勝利を擬人化した女神))はいずこにありや？|
#br
|Le|porga|la|chioma,|
|レ|ポルガ|ラ|キオーマ|
|彼女(イタリア)に|捧げよ|定冠詞|髪|
|>|>|>|その髪をイタリアに捧げさせよ((奴隷の髪を短く切るという古代ローマの慣習から。ローマのために髪を切らせる＝ローマの奴隷である、ということ。))|
#br
|ché|schiava|di|Roma|
|ケ|スキャーヴァ|ディ|ローマ|
|何故なら|しもべ|～の|ローマ|
|>|>|>|ローマのしもべとして|
#br
|Iddio|la|creò.|
|イッディーオ|ラ|クレオ|
|神|彼女を|創った|
|>|>|神に創られしゆえに|
#br
LEFT:コーラス
|Stringiamci|a|coorte,|
|>|ストリンジャムチャ|コオルテ|
|組織せよ|～を|歩兵隊((古代ローマのcohorsに由来。ローマ軍の組織としては時代ごとに様々だが数百人単位の歩兵部隊))|
|>|>|歩兵隊を組め|
#br
|Siam|pronti|>|alla|morte,|
|スィアム|プロンティ|>|アッラ|モルテ|
|我らは～である|準備のできた|定冠詞|～へ|死|
|>|>|>|>|我らに死の覚悟あり！|
#br
|Siam|pronti|>|alla|morte,|
|スィアム|プロンティ|>|アッラ|モルテ|
|我らは～である|準備のできた|定冠詞|～へ|死|
|>|>|>|>|我らに死の覚悟あり！|
#br
|l'|Italia|chiamò|
|>|リタリア|キアモ|
|定冠詞|イタリア|呼ぶ|
|>|>|イタリアが呼んだのだ|
#br
|Stringiamci|a|coorte,|
|>|ストリンジャムチャ|コオルテ|
|組織せよ|～を|歩兵隊|
|>|>|歩兵隊を組め|
#br
|Siam|pronti|>|alla|morte,|
|スィアム|プロンティ|>|アッラ|モルテ|
|我らは～である|準備のできた|定冠詞|～へ|死|
|>|>|>|>|我らに死の覚悟あり！|
#br
|Siam|pronti|>|alla|morte,|
|スィアム|プロンティ|>|アッラ|モルテ|
|我らは～である|準備のできた|定冠詞|～へ|死|
|>|>|>|>|我らに死の覚悟あり！|
#br
|l'|Italia|chiamò!|Si!|
|>|リタリア|キアモ|スィ|
|定冠詞|イタリア|呼ぶ|そうだ|
|>|>|>|イタリアが呼んだのだ！さあ！|
#br
#br
#region(2～5番)
2.
|Noi|fummo|da|secoli|
|ノイ|フンモ|ダ|セコリ|
|我らは|～であった|～にわたって|世紀|
|>|>|>|我ら、長きにわたり|
#br
|calpesti,|derisi,|
|カルペスティ|デリーズィ|
|虐げられた|侮られた|
|>|虐げられ、侮られぬ|
#br
|perché|non|siam|popolo,|
|ペルケ|ノン|スィアム|ポポロ|
|何故なら|～でない|我々は～である|民族|
|>|>|>|それは我らが一つの民ならざるが為|
#br
|perché|siam|divisi.|
|ペルケ|スィアム|ディヴィーズィ|
|何故なら|我々は～である|分かれていた((音楽用語のdiv.はこれですよ))|
|>|>|それは我らが分かたれていたが為|
#br
|Raccolgaci|un'|unica|
|ラッコルガチ|>|ウヌーニカ|
|結束させよ|不定冠詞|一つの|
|>|>|我らを結束させよ、一つの(旗)、|
#br
|bandiera,|una|speme:|
|バンディエーラ|ウナ|スペーメ|
|旗|一つの|希望|
|>|>|一つの希望よ。|
#br
|di|fonderci|insieme|
|ディ|フォンデルチ|インスィエーメ|
|～の|結束|一緒に|
|>|>|ともに結束すべき|
#br
|già|l'|ora|suonò.|
|ジャ|>|ローラ|スオノ|
|すでに|定冠詞|時は|鳴った((時を知らせる鐘が鳴ったという意味合いで))|
|>|>|>|時はすでに告げられた|
#br
LEFT:3.
|Uniamoci,|amiamoci,|
|ウニャモチ|アミャモチ|
|連帯しよう|愛し合おう|
|>|連帯せん、愛し合わん|
#br
|l'|unione|e|l'|amore|
|>|ルニオーネ|エ|>|ラモーレ|
|定冠詞|連帯|と|定冠詞|愛|
|>|>|>|>|連帯と愛こそが|
#br
|rivelano|ai|popoli|
|リヴェーラノ|アイ|ポポリ|
|示す|～へと＋定冠詞|人々|
|>|>|民へと示すのだ|
#br
|le|vie|del|Signore.|
|レ|ヴィエ|デル|シニョーレ|
|定冠詞|道|～の＋定冠詞|主|
|>|>|>|主((キリスト教の国なので、イエスのこと))の道を|
#br
|Giuriamo|far|libero|
|ジュリアーモ|ファル|リベロ|
|我らは誓おう|する|自由|
|>|>|いざ誓わん、解放すると|
#br
|il|suolo|natio:|
|イル|スオロ|ナティオ|
|定冠詞|土地|誕生の|
|>|>|我らの生まれた地を|
#br
|uniti,|per|Dio,|
|ウニーティ|ペル|ディオ|
|団結した|～のため|神|
|>|>|神のもと連帯せる我らを|
#br
|chi|vincer|ci|può?|
|キ|ヴィンチェル|チ|プォ|
|誰が|屈服させる|我らを|できる|
|>|>|>|誰が屈服させうるというのか？|
#br
LEFT:4.
|Dall'|Alpi|a|Sicilia|
|>|>|ダッラルピャ|シチリア|
|～から＋定冠詞|アルプス|～へ|スィチリア|
|>|>|>|アルプスからシチリアまで((イタリア全土を意味する))|
#br
|dovunque|è|Legnano,|
|>|ドヴンクェエ|レニャーノ|
|どこにでも|ある|レニャーノ|
|>|>|いずこにもレニャーノ((イタリアが団結して勝利した象徴的な戦闘があった場所))はあり|
#br
|ogn'|uom|di|Ferruccio|
|>|オニュオム|ディ|フェルッチョ|
|全ての|人|～の|フェルッチョ|
|>|>|>|誰もがフェルッチョ((フランチェスコ・フェルッチョ。16世紀の傭兵隊長。騎士道精神に溢れるとされる))の|
#br
|ha|il|core,|ha|la|mano,|
|>|アイル|コーレ|ア|ラ|マーノ|
|持つ|定冠詞|心|持つ|定冠詞|手|
|>|>|>|>|>|心を持ち、手を持っている|
#br
|i|bimbi|d'|Italia|
|イ|ビンビ|>|ディターリア|
|定冠詞|少年たち|～の|イタリア|
|>|>|>|イタリアの少年たちは|
#br
|si chiaman|Balilla,|
|スィ・キアマン|バリッラ|
|呼ばれる|バリッラ|
|>|バリッラ((外国兵に誰より早く石を投げつけ、蜂起のきっかけを起こしたとされる少年))と呼ばれる|
#br
|il|suon|d'|ogni|squilla|
|イル|スォン|>|ドニ|スクィッラ|
|定冠詞|音|～の|すべての|ラッパ|
|>|>|>|>|すべてのラッパが|
#br
|i|Vespri|suonò.|
|イ|ヴェスプリ|スォノ|
|定冠詞|(シチリアの)晩祷|鳴らした|
|>|>|シチリアの晩祷((フランス支配への抵抗運動のきっかけとなった事件。暴動の始まるタイミングで晩祷(夕べの祈り)の鐘が鳴り響いたことによる))を響かせた|
#br
LEFT:5.
|Son|giunchi|che|piegano|
|ソン|ジュンキ|ケ|ピェーガノ|
|(それらは)～である|葦|関係代名詞|折る|
|>|>|>|折れた葦である|
#br
|le|spade|vendute:|
|レ|スパーデ|ヴェンドゥーテ|
|定冠詞|剣|売られた((「腐敗した、堕落した」の含意もある))|
|>|>|雇われた者たちの剣|
#br
|già|l'|Aquila|d'|Austria|
|ジャ|>|ラクィーラ|>|ダウストリア|
|すでに|定冠詞|鷲(わし)|～の|オーストリア|
|>|>|>|>|オーストリアの鷲はもはや|
#br
|le|penne|ha|perdute.|
|レ|ペンネ|ア|ペルドゥーテ|
|定冠詞|羽((パスタのペンネはこれ。羽をペン先に使っていたことから、ペン先型のパスタもペンネという))|完了形|なくした|
|>|>|>|その羽根を喪い|
#br
|Il|sangue|d'|Italia,|
|イル|サングェ|>|ディターリア|
|定冠詞|血|～の|イタリア|
|>|>|>|イタリアの血と|
#br
|Il|sangue|Polacco,|
|イル|サングェ|ポラッコ|
|定冠詞|血|ポーランドの|
|>|>|ポーランドの血を|
#br
|bevé,|col|cosacco,|
|ベヴェ|コル|コザッコ|
|飲む|～と共に＋定冠詞|コサック|
|>|>|(オーストリアは)コサックと共に飲んだが((コサック(≒ロシア帝国)がポーランド人を食い物にしたように、オーストリアもイタリアを食い物にしたが…))|
#br
|ma|il|cor|le|bruciò.|
|>|マイル|コル|レ|ブルーチョ|
|しかし|定冠詞|心臓|それ(羽根)を|焼いた|
|>|>|>|>|その心臓は鷲の羽根を焼き尽くした((イタリア人には熱い血が流れているので、食い物にするとやけどする、ということ))|
#endregion
*特記事項 [#a13f3535]
-作詞者はゴッフレード・マメーリ。ジェノヴァ出身の詩人・活動家。イタリア統一運動の主要人物。タイトル「マメーリの賛歌」は彼の名前から。
-作曲者はミケーレ・ノヴァロ。晩年は貧困の中に没した。
-1946年に以前の国歌から変更されたが、意外にも法律で定められたのは2017年とごく最近。
-短縮版は「1番→1番→リフレイン」で終わる。
-フルの場合、「1番→1番→コーラス→2番→2番→コーラス→3番→3番→コーラス→4番→4番→コーラス→5番→5番→コーラス」と続ける場合（これが一番長い）と、
「1番→1番→リフレイン→2番→3番→リフレイン→4番→5番→リフレイン」という版がある。
-とにかくその''熱い歌詞''。
-古代ローマから脈々と続くイタリア半島の誇りを歌い上げ、「勝利の女神はローマのしもべ」と言い切る！
「隊伍を組もう！我らに死の覚悟あり！」の連呼が気持ちいいし勇ましい((砂漠でパスタの件とかは忘れてあげてください))
-2番冒頭の対句「それは我らが一つの民ならざるがゆえ、それは我らが分かたれていたがゆえ」の畳み掛ける感じがすてき。
-3番の「うにゃもち！あみゃもち！」も可愛い。
-特筆すべきは4番。「アルプスからシチリアまて」「レニャーノ」「フェルッチョ」「バリッラ」「シチリアの晩祷」((たくさんあるので詳細は下記))など、固有名詞全開で来る。この辺が「どこにでもあるような愛国歌」から一線を画すんだよね！良いよ！そういうのもっと来て！
-全体的にイタリアの歴史にまつわる歌詞が多く、背景を知ることで歌詞の重みがより理解できるようになる。古代ローマの栄光から転落し混沌の中世に喘いだイタリア民族が、オーストリアの支配を打破して1400年ぶりの民族統一に至る感動のストーリーである。
-５番の歌詞にポーランドの名前が登場するが、なんとポーランドの国歌にもイタリアの名が現れる。これは第二次ポーランド分割によって世界地図から消滅したポーランドの残党が、イタリア半島で旗揚げをして祖国の復活を果たしたためである。当時まだ民族統一が果たせず部分的にオーストリアの支配下にあったイタリアは、このポーランドの姿に自身の未来を重ねた。
-ラテン語の末裔であるロマンス諸語の一つ。フランス語やスペイン語、ポルトガル語などと姉妹。
-ラテン語の本拠地イタリア半島の言語だけあって、ロマンス諸語の中でも特にラテン語に近い。文法面では他のロマンス諸語と同程度にラテン語から変化しているが、発音はよく引き継いでいる。
-基本的に単語が全て母音で終わるため拍が多くなりがちで、詩や歌詞においては語末の母音を切除するトロンカメントという手法が多用される。-mや-n、-rで終わっている単語は基本的に-oや-eが切除されたものだと思って良い。（per除く）
