ヨーロッパ州/フィンランド国歌「我等の地」フィンランド語版 のバックアップ(No.3)


Maamme / Vårt land }
我らの地(フィンランド語 / スウェーデン語)}
 
 
 
 
 

 

 
 
 
 
上がフィンランド語版、下がスウェーデン語版

歌詞全文

1.
Oi maamme, Suomi, synnyinmaa!
Soi sana kultainen!
Ei laaksoa, ei kukkulaa,
ei vettä rantaa rakkaampaa
kuin kotimaa tää pohjoinen.
Maa kallis isien.
11.
Sun kukoistukses kuorestaan
kerrankin puhkeaa;
viel' lempemme saa nousemaan
sun toivos, riemus loistossaan,
ja kerran laulus, synnyinmaa
korkeemman kaiun saa.
1番
嗚呼、我等の地スオミ、父祖の地よ
その響きは黄金の如く
どんな谷も、どんな丘も
どんな流れも、どんな岸辺も
この北の故国ほどに愛しきものはない
愛しき、父祖の地よ
11番
お前の繁栄が、殻を破り
再び花開くのだ
我等の愛はさらに高まり
お前の希望、喜びが光り輝く
今一度、お前の歌、故国が
より高らかに響き渡るのだ
1.
Vårt land, vårt land, vårt fosterland,
Ljud högt, o dyra ord!
Ej lyfts en höjd mot himlens rand,
Ej sänks en dal, ej sköljs en strand,
Mer älskad än vår bygd i nord,
Än våra fäders jord.
11.
Din blomning, sluten än i knopp,
Skall mogna ur sitt tvång;
Se, ur vår kärlek skall gå opp
Ditt ljus, din glans, din fröjd, ditt hopp.
Och högre klinga skall en gång
Vår fosterländska sång.
1番
我らの地、我らの地、我らの故国よ
おお貴き名よ、音高く鳴り渡れ!
天頂へと聳える山も
深い谷も、波打つ浜も
我らの北の国ほど愛されるものはない
我らの父祖の地ほど
11番
まだ蕾の中に閉じられたお前の花は
いつか衝動に駆られ花開く
見よ我らの愛から
お前の光、輝き、幸せ、希望は昇華していく
そして今一度、さらに高く鳴り響け
我が故国の歌よ

歌詞逐語訳

フィンランド語版 Maamme

オイマーンメスオミスュンニュインマー
OimaammeSuomisynnyin-maa
嗚呼我らの地、スオミ生まれた-地
嗚呼、我等の地スオミ、父祖の地よ
 
ソイサナクルタイネン
Soisanakultainen!
響け単語黄金の
その響きは黄金の如く
 
エイラークソアエイクックラー
Eilaaksoaeikukkulaa
ない谷はない丘は
どんな谷も、どんな丘も
 
エイヴェッタランターラッカンパー
eivettärantaarakkaampaa
ない水は岸辺はより美しい
どんな流れも、どんな岸辺も
 
クインコティマーターポフヨイネン
kuinkoti-maatääpohjoinen
よりも家の地(=故郷)この北の
この北の故国ほどに愛しきものはない
 
マーカッリスイスィエン
Maakallisisien
土地愛しい父たちの
愛しき、父祖の地よ
 

11.

Sunkukoistukseskuorestaan
スンクコイストゥクセスクオレスターン
お前の(お前の)繁栄(その)殻から
お前の繁栄が、殻を破り
 
kerrankinpuhkeaa,
ケッランキンプフケアー
再び噴き出す、出てくる、(花が)咲く
再び花開くのだ
 
viel'lempemmesaanousemaan
ヴィエルレンペンメサーノウセマーン
さらに我らの愛*1受ける上げること(の中に)
我等の愛はさらに高まり
 
suntoivos,riemusloistossaan,
スントイヴォスリエムスロイストッサーン
お前の(お前の)希望(お前の)喜び(その)輝きの中に
お前の希望、喜びが光り輝く
 
jakerran,laulussynnyinmaa
ケッランラウルススュンニュインマー
そして一度(お前の)歌生まれた地
今一度、お前の歌、故国が
 
korkeemmankaiunsaa.
コルケーンマンカイウンサー
より高くエコーを、反響を受ける
より高らかに響き渡るのだ

スウェーデン語版 Vårt land

1.

Vårtland,vårtland,vårtfosterland,
ヴォートランドヴォートランドヴォートフーステランド
我らの我らの我らの育った地
我らの地よ、我らの地よ、我らの故国よ
 
ljudhögt,odyraord!
ユードヘーグトウーデューラウード
鳴れ高くおお貴い言葉
おお貴き名よ、音高く鳴り渡れ!
 
Ejlyftsenhöjdmothimlensrand,
エイリュフツエンヘイドムートヒムレンスランド
~ない上がる不定冠詞~に対して天の果て
天頂へと聳える山も
 
ejsänksendal,ejsköljsenstrand,
エイセンクスエンダールエイシェリスエンストランド
~ない沈む不定冠詞~ない水に洗われる不定冠詞
深い谷も、波打つ浜も
 
merälskadänvårbygdinord,
メールエールスカドエンヴォールビュグドヌード
もっと愛された~より我らの~の中に
我らの北の国ほど愛されるものは無い
 
änvårafädersjord!
エンヴォーラフェーデスユード
~より我らの父祖の
我らの父祖の地ほど
 

11.

Dinblomning,slutenäniknopp,
ディンブルムニングスリューテンエンクノップ
お前の閉じたまだ~の中に
まだ蕾の中に閉じられたお前の花は
 
Skallmognaursitttvång;
スカルムーグナユールスィットトゥヴォング
~するだろう熟した~から己の衝動
いつか衝動に駆られ花開く
 
Se,urvårkärlekskallopp
セーユールヴォールシェーレクスカルゴーオプ
見よ~から我らの~するだろう行く上に
見よ我らの愛から
 
Dittljus,dinglans,dinfröjd,ditthopp.
ディットユースディングランスディンフレイドディットホップ
お前のお前の輝きお前の幸せお前の希望
お前の光、輝き、幸せ、希望は昇華していく
 
Ochhögreklingaskallengång
オクヘーグレクリンガスカルエンゴング
そしてより高く鳴れ~するだろう一度
そして今一度、さらに高く鳴り響け
 
Vårfosterländskasång.
ヴォールフーステレンドスカソング
我らの育った地の
我らの故国の歌よ

特記事項

  • 作詞者はユハン・レドヴィグ・ルーネベリ(Johan Ludvig Runeberg)。後述するがスウェーデン系フィンランド人で、作詞もスウェーデン語で行った。
  • フィンランド語の作詞者はパーヴォ・カヤンデル(Paavo Cajander)。
  • 作曲者はフレドリク・パーシウス(Fredrik Pacius)。ドイツ系フィンランド人。作詞作曲がいずれもフィンランド語話者ではないことで一部では批判の声もあったらしい。
  • 原詩の1節と11節のみが通常歌われる。
  • フィンランド国歌だが、スウェーデン語版もある。というか原詩は元々スウェーデン語の詩。
  • フィンランドにはスウェーデン語話者が5%前後おり、こちらも国家公用語である。
  • 著名なスウェーデン系フィンランド人にはシベリウス(作曲家)やトーベ・ヤンソン(ムーミンの作者)がいる
  • というか、原詩がスウェーデン語であることからも分かるようにこの国歌の作詞者・ルーネベリもスウェーデン系。
  • エストニア国歌とはメロディが完全に同一。歌詞は全く異なる内容
  • フィンランド語版の冒頭にある「スオミ」はフィンランド人自身が自国を呼ぶ名称。「ジャパン」に対する「日本」にあたる

謝辞

スウェーデン語版については、旧wikiの頃にLEDさん(https://twitter.com/pax_lucis)よりご提供頂いたものを許諾のもと掲載しています。ありがとうございます!





*1 タイトル同様、-mmeがつくと「我らの」。