ヨーロッパ州/ブルガリア国歌「愛しき故国」 のバックアップ(No.2)
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- ヨーロッパ州/ブルガリア国歌「愛しき故国」 へ行く。
- 1 (2021-02-11 (木) 22:52:17)
- 2 (2021-06-29 (火) 19:12:16)
- 3 (2022-08-25 (木) 19:49:01)
- 4 (2023-01-09 (月) 01:39:22)
- 5 (2023-06-15 (木) 23:28:39)
Мила Родино
Mila Rodino
愛しき祖国よ
歌詞全文
Горда Стара планина, до ней Дунава синей, слънце Тракия огрява, над Пирина пламеней. | 堂々たるスタラの山々*1 そこへ流れるは青きドナウ川 トラキアに太陽が昇り 輝くピリンの上に燃え上がる |
Мила Родино, ти си земен рай, твойта хубост, твойта прелест, ах, те нямат край. | 愛しき祖国よ、 汝は地上の楽園 その美しさ、その輝かしさは 嗚呼、限りないのだ |
2番 |
|
歌詞逐語訳
Горда | Стара планина,*2 | |
Gorda | Stara | planina |
ゴルダ | スタラ | プラニナ |
誇らしげな、堂々とした | 古き | 山 |
堂々たるスタラの山々 |
до | ней | Дунава | синей, |
do | ney | Dunava | siney |
ド | ネイ | ドゥナヴァ | スィネイ |
~に向かって | それ(女性)*3 | ドナウ川 | 青くなる |
そこを流れるは青きドナウの川 |
слънце | Тракия | огрява, |
slăntselTrakiya | ogryava |
スランツェ | トラキヤ | オグリャーヴァ |
太陽 | トラキア*4の | 昇る |
トラキアに太陽が登る |
Мила | Родино, |
Mila | Rodino |
ミラ | ロディノ |
愛しい | 祖国 |
愛しき祖国 |
ти | си | земен | рай, |
ti | si | zemen | ray |
ティ | スィ | ゼメン | ライ |
お前は | ~である | 地上 | 天国、楽園 |
汝は地上の楽園 |
твойта | хубост, | твойта | прелест, |
tvoyta | khubost | tvoyta | prelest |
トヴォイタ | フーボスト | トヴォイタ | プレレスト |
お前の+定冠詞 | 美しさ | お前の+定冠詞 | 美しさ、素晴らしさ |
その美しさ、その輝かしさは |
ах, | те | нямат | край. |
akh | te | nyamat | kray |
アー(フ) | テ | ニャマット | クライ |
ああ | それらは | 持たない | 端、限界 |
限りないものなのだ |
#region 2番以降
Паднаха | борци | безчет, |
Padnakha | bortsi | bezchet |
パドナハ | ボルツィ | ベスチェト |
彼らは倒れた((アオリスト相(完結相)である) | 戦士たち | 無数の、数え切れない |
幾多の戦士が倒れ |
за | народа | наш | любим, |
za | naroda | nash | lyubim |
ザ | ナローダ | ナシ | リュビーム |
民のために | 我らの | 愛する | |
我らの愛する民のために |
майко, | дай | ни | мъжка | сила, |
mayko | day | ni | măzhka | sila |
マイコ | ダイ | ニ | マシカ | スィラ |
母よ | 与えよ | 我らに | 男らしい、雄々しい | 力 |
母よ、我らに雄々しき力をください |
пътя | им | да | продължим. |
pătya | im | da | prodălzhim |
パチャ | イム | ダ | プロダルジム |
その道を*7 | 彼らの | 続けるための | |
彼らの道を継ぐための |
特記事項
- ちょっとオリエンタルな感じが素敵な、短調の国歌。
とはいえそこまでの悲壮感はなく、むしろ美しい。 - 1番の歌詞にはやたらと固有名詞が出てくるが、出てくる地名が国土の各地をうまくカバーしており配慮めいたものを感じる。
・国土の北端を流れるドナウ川、国土中央を東西に横切るスタラ山脈(バルカン山脈)を歌うことで、スタラ以北(旧称・モエシア地方)を歌い
・国土南東は歴史的に「トラキア」と呼ばれた地域。トラキアはギリシャやトルコにもまたがる。
・最後に歌われる「ピリン山脈」は国土南西の端のごく小さな地方ではあるが、「歴史的なマケドニア」の一部であり独自色がある。 - 当該地方は、複数の国に分かれたマケドニア各地方の中でも「ピリン・マケドニア」と呼ばれる地域。*8
- コーラス(「ミーラ・ローディノー」の部分)に入る直前に8分音符が3つあり、場合によってはそこで「ロディノ(祖国よ)」と歌う。上記動画が好例。
- いたって読みやすいキリル文字表記*9。
- ロシア語のわかる人にとっては、 ъ の文字だけは馴染みがない使われ方をしている。力を抜いて中間的な母音を出す。[ə]の音である。
- е もただの「エ」なので注意。
- 歌詞には出てこないが、щ も「シュター」となる。
*1 バルカン山脈のブルガリア語名。文字通りには「古き山々」を意味する
*2 ブルガリアの国土を東西に横断するバルカン山脈を、ブルガリア語ではこう呼ぶ。大文字であることからもわかるように固有名詞としての扱いである。
*3 山脈(プラニナ)は -a で終わるので女性名詞
*4 ギリシャ・トルコにもまたがり、現ブルガリアの南東部を占める地域名。古代から栄えた。
*5 次の [p] に影響されて濁らなくなる
*6 国土の南西端、マケドニア寄りにある山脈。詳細は後述
*7 -я がつくと「その道を」
*8 残りは「ヴァルダル・マケドニア」や「エーゲ・マケドニア」など
*9 だと個人的には思う。異論はありそう